「掃除道」

3月17日土曜日のモーニングセミナーの報告です。

今回は、あの『鍵山秀三郎先生の「掃除道」に学ぶ』と題して
「先人に学ぶ人間学塾」の服部正男氏の発表がありました。

イエローハットの相談役である鍵山秀三郎氏は28歳で自動車部品販売会社
を創業されるのですが、当初業界の人間が荒んでいたのを見て、少しでも心を
癒そうと自分ひとりで掃除を始める。最初は、社長が掃除をしていても見向きも
しなかった社員が、しだいに心を開いてくる…以来45年間掃除を続けている。

鍵山先生の基本の考え
●2つの基本
①平凡なことをコツコツとやるということが一番大事なことです。
②もう一つは、たとえ小さなことでも、ささいなことでも、自分の
 手足を使って、自分の身体を使って人を喜ばすということです。

●過程を大事にする
・結果さえよければいいという「結果主義」は、誠意のない考え方だと思うんです。
 それに対して、どういう方法や手段でその結果を得たか、という「プロセス主義」
 を、ずっと大事にしてまいりました。
・「結果主義」いうのは、多いとか少ないとか、1位だとか、2位だとかという風に、
 たえず比べる世界です。ですから、心の安らぎというものはまったくありません。
 かりに1位になっても、いつ落ちるかわからないという、不安と恐怖を抱いた成長
 だと思うんです。これが今の世相を悪くしている大きな原因だと思うんです。
・この「結果主義」というのは「相対差」、多いか少ないかをたえず比べる世界です。
 それに対して私の考えは、「絶対差」といって、数字ではたとえ小さくても、質では
 比べるものがない、もう比べようがないという世界を私は追及してまいりました。
 それが掃除の世界でございます。

●人間はもっと謙虚にならなければいけません。謙虚になることが一番冷静な判断
 をする基であると思うのです。
 その謙虚になるためには、私が長年に亘って取り組んできた掃除を実践すること
 でございます。自ら箒とちりとりを持ち、雑巾やバケツを持つことによって、謙虚に
 なることはあっても、傲慢になることはまずないと思うのです。そこで徹底して掃除
 に取り組むことを私はお勧めしてまいりました。

…という内容でした。平成5年に鍵山秀三郎さんの掃除哲学に学ぼうと有志で作っ
た「日本を美しくする会」が発足して、その会の『掃除に学ぶ会』という活動が全国
に98ヶ所、海外4ヶ所合計102ヶ所あるそうです。この会に参加する人が年間10万
人に達するとのことです。今、原点に戻って謙虚になることの大事さが求められて
いるという表われではないでしょうか?

私共も、朝会社の周りの掃除をしています。おかげ様でいろいろとご近所様から
お声掛けいただいております。気持ちいいことをして、お礼を言っていただける
なんて素晴らしいことでしょう。これからも続けて行きたいと思います。

ご報告いただきました服部正男様は鍵山秀三郎さんと同い年の73歳とのことです。
各地で今回のような発表をされているとのことです。服部正男様大変ためになる
お話しを有難うございました。今後ともお元気でご活躍下さい。